神様のまなざし

若いころ、松岡教授はギリシャで一枚の絵画に出会った。

その絵には、神と人間が一緒に描かれていた。神々のまなざしは、まるで遥か遠くを眺めているようなたたずまい。一方、人間の目元はじっと近くを見ているようだ。そう感じたとき教授は、あっそうか、と思った。遠くと近く、両方の視野を持ち続けなきゃいけないって。それは教授が勤め始めて数年経ったころのこと。煩雑な日々に追われて、つい目先のことにばかり意識が向いている自分に気が付いたんだ。

毎日慌ただしくすごしていると、どうしても直近の課題に時間や労力をとられて、余裕がなくなるよね。でも今日明日のことばかりでなくて、常に先々のヴィジョンを意識することも大切なんだ。身近な目標と、ずっと遠くの山頂、いつも遠近二つの視野を持ち続けるように心がけるといいんじゃないかな。

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ギリシャ、クレタ島の夜明け。

 

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月の影を想う

忙しい、忙しい。人間は毎日自分のことで精一杯。でも、と松岡教授は言うんだ。目には見えない、人の気持ちや痛みにも心を配れるようになりたいって。たとえば夜、空に美しく輝く月がある。そのとき、明るい月の影にある、暗くて見えない部分にも想いをはせるっていうこと。そんなふうに、人が心に秘めた思いや切なさも、汲み取ることができるようになれたら素敵だね。

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ブダペストの月光、マーチャーシュ聖堂そばの「漁夫の砦」にて。

 

「感動」について考える

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グランドキャニオン。感動とは、畏怖の念かもしれない。
最近、どんなときに感動した? 人はどうして感動するの?
たとえば、映画やスポーツ観戦。始まる前から、感動する気満々で行くんじゃないかな。つまり、人間は感動が大好き。なぜって、感動すると、何かをしようとする勇気や、きっかけがもたらされる。そして、今までの価値観を広げることにもなるからだって松岡教授は分析する。
感動すると、自分の中の何かがちょっと変わるんじゃない? 自分をちょっと変えたくて、人は感動を求めるのかもしれないね。

失敗してもいいんだ

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パリのレオポール・セダール・サンゴール橋
小さいころからクヨクヨする性格だったという松岡教授。10代で大病したときに、このままじゃいけない、と180度意識を転換。それ以来、迷ったら行動することにしているんだって。もちろんチャレンジして失敗したこともあったけれど、それでも長いスパンで人生を振り返ったら、やっぱり「やって良かった!」と思うことが多いんだ。
失敗は、人を賢くする。
成功は、人に勇気を与える。
だから、結果がどっちに転んでも、役には立つ。
いちばんつまらないのは、チャレンジしないこと!

価値成長デザイン~デザイン塾こぼれ話

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持ち主に合わせて書き味もチェンジ!

長年、車の製品開発に携わってきた松岡教授。悩みは、製品はどれも、発売されたときが価値がいちばん高くて、年月を経るほどに価値は下がっていってしまうこと。使えば使うほど価値が高まるものはないのかな。たとえば、万年筆。使えば使うほどに手になじみ、持ち主の書き方に合わせてペン先が削れて、書きやすくなる。愛着も深まる。これからはこんなふうに、使えば使うほど「価値が成長する」モノづくりがカギになっていくんだって。

後退する勇気

 

函館の赤レンガ倉庫のベンチ
函館の赤レンガ倉庫あたり。

失敗したとき、逆風が吹きすさぶとき。人生思い通りに行かないときもある。そんなときはどうすればいいのかな。松岡教授は「逃げ帰ればいい」って笑っていたよ。無理に突破しようとしないで、一旦後退して、エネルギーをチャージしてからまたチャレンジすればいいんだって。つらいときは、みんなも気負わず、松岡教授のノンキな顔でも見に来たらいいよ。

 

 

 

 

 

夢は大きく

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モロッコ、マラケシュの朝。向こうにうっすら見えるは、雪のアトラス山脈。

月並みに聞こえるけど、大切なこと。「夢は大きく持ち続ける」っていうこと。年を重ねて守るべきものが増えてくると、人間ってどうしても夢を小さくしていくみたいだニャ。でも松岡教授が言ってたよ。「人は夢より大きくはならない」って。夢が大きいと、それをかなえるために努力して、成長して、夢に近づいていくんだって。だから、夢だけは大きく持ち続けてほしいな。