コピーの箱

新人だったころ、松岡教授は毎日悩んでいた。会議で出てくる言葉がわからない。何をすべきかわからない。そして何より、周囲の人に質問して、相手の貴重な時間を奪ってしまうのも申し訳ない。そんなとき、「そうだ、コピーなら自分にもできる」と思い立って『コピーの箱』を用意したんだ。「コピーが必要な書類はこの箱に入れてください、僕がしますから」。最初はみんな遠慮してた。でも少し経って、A先輩が「じゃあ、これお願い」って、優しい目で紙を一枚、箱に入れてくれたんだ。

数年後、松岡教授はまた悩んでいた。社会性より企業の利益を優先した、気の進まない仕事を命じられたのだ。しかも、それはA先輩の担当する製品だった。教授が言い出せずにいると、A先輩は言ってくれたんだ。「昔、コピーの箱を準備してくれたよね。だから今度は、僕がその仕事をやるよ」って。相変わらず優しいまなざしで、すべてを察していたんだ。

できないことでも一生懸命にやっていると、その姿を必ず誰かが見ていてくれる。信頼が生まれる。困ったときに、手を差し伸べてくれる。そうして、気が付いたら本当の仲間になっていくみたいだね。キミにもそんな仲間はいるかな?

IMG_1193.モロッコのフナ市場jpg
モロッコ、マラケシュのジャマ・エル・フナ市場。

 

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